PNGはそれほど普及しない

2002/02/13

少し前に、“GIFファイルを作成したり配布したりすると、米国UNISYS社に特許使用料として五千ドル払わされる”などという、少々不正確な噂が出回ったことから、代替フォーマットのPNG形式普及運動が起こったが、結局PNGは普及したのだろうか。

例の特許が2003年6月に切れるまでには、GIFファイルはもはや使われなくなっているだろうと散々言われてきたが、結局そんなことにはなっておらず、まだまだGIF健在だ。

そもそも、UNISYSから特許のライセンスを受けたソフトで作成したGIFファイルを自分のウェブサイトで使うのは問題がないことを、UNISYS自身が述べているのだ。

ウェブサイト運営者の多くは、ウェブサイトに使用する GIF 画像をオフラインにて作成し ウェブサイトに掲載するために一般に販売されているソフトウェアを使用しています。 この一般に販売されているソフトウェアパッケージのほとんどは Unisys から LZW 特許の ライセンスを受けて販売されており、同ソフトウェアパッケージのユーザーがウェブサイトで GIF 画像を掲載する際にも、そのソフトウェアが持つ同じライセンスで保護されていると考えられます。 GIF 画像のウェブサイトでの使用に関するライセンスに関しては、それぞれのソフトウェアの メーカーまでお問い合わせください。(http://www.unisys.com/unisys/lzw/lzw-license_j.asp)

だから、“ホームページでGIFファイルを使うとUNISYSから五千ドルの請求書が来るのでは”なんてことは事実上ないとみていい。GIFについて心配していながらも、一方でWinMXで流行の曲を“交換”してる人や、自分のサイトでアニメのエッチなパロディを描いてる人、市販ソフトをCD-Rでコピーして友達や会社の同僚に配ってる人、車の流れに乗るために制限速度を超えて運転する人、等々は、まずそっちの方を心配したほうがいいと思うぞ、うん。ライセンス済みのソフトで作られたGIFファイルをウェブサイトで使うのは、それらよりもっとリスクが低い……どころかシロなのだ。

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