文字派と音声派

2002/07/12

話によると、人間は大きく分けて二つに分けられるという。文字派と音声派である。

同じ日本語でも、文字を読んだり書いたりするよりも、言葉を話したり聞いたりする方が得意なのが音声派であり、逆が文字派である。

具体例を挙げるならば、たとえば長電話が大好きなのが音声派で、活字だらけの厚い本だろうが難なく読書に励むのが文字派。口頭の指示を一度聞けばしっかり覚えているのが音声派で、指示書を一度読めばしっかり覚えているのが文字派。わからない言葉の意味を辞書で引くのが文字派で、知ってそうな人に聞くのが音声派。パソコンの使い方を本で覚えるのが文字派で、人から聞いて覚えるのが音声派かもしれぬ。

人間は文字言語を知らなくとも生活できるのは確かだが、しかし文字派と音声派どちらが偉いという問題ではない。現代社会ではどちらの能力も必要なのだ。音声派は、難しい本を難なく読みこなして理解する文字派の能力をうらやましがるかもしれないが、当の文字派は逆に、誰と会ってもすぐ会話の弾む音声派をうらやましがっているかもしれない。無い物ねだりである。

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