さあ、「無職」「引きこもり」の次は「三十路で独身」が差別される時代が来るぞ(4/4)

2004/09/14

仮に広く普及していたとしても、やはりダウトである。あえて言わせてもらおう、「ギャルゲーはバーチャル世界の恋愛にとどまらず、現実の恋愛に目醒めさせるための導火線と十分なり得る」と。言葉を換えるなら、「バーチャルな世界に飽き足りず、現実の世界で」という言葉は「犯罪」という言葉の枕詞としてよく用いられるが、実際には「恋愛に憧れる」ことだってあるだろう。たとえて言うなら、「冬のソナタ」を見た女性が「ヨン様のような男性と巡り逢ってステキな恋をしたい」と憧れるのと同じで、ギャルゲーをやり終えた男性が、そこに出てくるような魅力的な女の子と出会ってステキな恋をしたいと憧れる、こんなケースは実際には結構多いのではないかと私はにらんでいる。大体、ギャルゲー好きの野郎達の方が、私のようにギャルゲーをやらない人よりも、よっぽど女性というものに関心をもってらっしゃる。もちろんヨン様のような男性など現実にはまずいないのと同じで、(ときメモのヒロインの)藤崎詩織のような女性に簡単に巡り会えるなどと考えるのは間違っているけれども、まあとにかく、ギャルゲーが結婚意欲喪失の原因というのは、少々短絡思考ではないかと思う。

さて、「三十路で独身」は悪い事だろうか。あまり独身者が増え過ぎると少子化の原因になって日本が滅びる原因になると主張する人も多いが、それは必ずしも100%真実であるとは限らない。将来、社会情勢の変化や科学の進歩により、状況は改善されているかそれとも悪化しているか、正確なところは誰も知る由がない。

しかし、少なくとも私は、何かしら信念があって「三十路で独身」を貫いている人を責めるようなことは、絶対したくない。働く意欲があるが就職難でやむなく、あるいは理想の仕事に着くまでの一時をアルバイト仕事で食いつないでいる、働く「無職」を私は評価する。(ちゃんと学校に行ったり働くことができるが親に依存する方が楽だからではなく)病気や重い障害のために介護が必要とか、鬱病のために元気になるまで療養するなどの理由で家に引きこもっている人には私は同情する。「捨てたいのにできない」ではなく、ゾマホンのように「その気になればいつでも捨てられるし、誘惑もあるし、周囲には勿体ない勿体ないと言われているほどだが、信念があってあえて捨てない」童貞を私は高く賞賛する。そして最後に、その気になれば結婚できるけれども、自らの信念のためにあえて結婚しない人、その人も恥ずかしがることはない。結婚して得るものと失うものがあり、独身を続けて得るものと失うものがある。自分にとって、独身によって得るものの方が大きいためにあえてその道を選ぶのであれば、是非とも自信を持ってその道を歩んで欲しい。

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