おたくを「きもい」と書いたブログはまだ可愛い(2/2)

2005/08/24

とは言え、そういう冗談も、やり方が大変まずかった。ブログに自分の働いている会社の事を書く時には、ふとした内容で会社の評判を損ねてしまう事があるので十分気を付けねばならないが、その配慮が足りなかった。この意味で、私もこのブログの内容をとても擁護などできないので、誤解無きよう付け加えておく。

また、私は「そうやって言われてもブラックジョークだと笑い飛ばしてやれ」という意図で上の内容を書いたに過ぎず、この種のブラックジョークを推奨するために書いたのではないので、一応警告しておく。計算無しのブラックジョーク、フォロー無しのブラックジョーク、それは「嫌がらせ」「いじめ」と言うものだ。よそのおたく系掲示板にいきなり押しかけて、突然何を言い出したかと思うと「おたくキモい」と書く人を時々見かけるが、それは単なる嫌がらせだ。「このサイトにも冗談で『おたくキモい』と書くのは良いと書いてあったから」なんて勘違いな言い訳も勘弁して欲しい。私はこういう行動を「良い」なんて一言も言ってない。念のために釘を刺しておく。

さて、本当におたくを憎悪している人なら、「きもい」ではなく何と言うか。「日本の恥」「あんなの見てたら目が腐る」「いっぺん死んだ方がいい」「人間として終わってる」「彼らはいっそ生まれて来なかった方がよかった」「あの会場が火事になって全員焼豚になってくれたらどんなにせいせいするだろう、それも世の為人の為」とか、それくらい当たり前のように言うもので、しかも「これは自分の正直な感想であって、何も悪い事は言ってないつもりだ」と付け加えるものだ。平成一桁時代にそんな文句をかつて嫌と言うほど聞いて聞いて聞き飽きた私だからこそ、例のブログは、まだ何だか可愛い方だと思えてくる。「きもい」程度で済ませてくれるなんて、何て有り難い世の中になったのだろう。「電車男」様々だ。

最後に付け加えるなら、このブログのような「きもい」という言葉にただ反撥したり、クレームを付けるだけでは、世の中のおたくに対する印象なんてちっとも変わりゃしない。確かに偏見は憎いとしても、自分はその偏見を無意識に増幅していないか、自分にも改善できる分野はないかと考えてみるとよい。そんなに「きもい」と言われるのが嫌なら、自らの行動をもって、きもくないと思わせりゃいい。あるいは、何かしら一般人も認めるような分野で通常の三倍努力して、見返してやるがいい。もちろん仏陀やキリストのように偉人とされる人でさえ周囲の人を全員納得させるのは無理だったのだから、我々には余計そうであり、「それでも認めない」人は必ず一部にいることを知っておかねばならないが、その他の人の印象は向上するかもしれない。

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