ママ4 第2話:「わたしがママなの?」

放映:1992 1/17 OP:愛を+ワン(益田宏美) ED:この愛を未来へ(益田宏美) KW:コンパクト,ロケット,タイムスリップ,おむつ,ソーセージ,トイレのワナ GC:年上のなつみ,パパ,花田 [rev.2 Harold Ancellに感謝]

[第1話の簡単なおさらい]

なつみといづみは,テーブルの下からコンパクトの鳴る音を聞く。これは何だろうかと思っていると,突然,非常に混信している中から,あわてふためいて叫んでいる女性の声が聞こえてくる。「もしもし,もしもし,聞こえますか?もしもし??」

[タイトル画面]

次の日の朝,なつみは,ロンドンへ行くために,荷物をまとめている。その中には,えり子と大介から昨日もらったプレゼントも入っている。みらいが目覚めてすぐ泣き出し始めると,いづみも起きてしまう。みらいは,おむつを替えてほしかったのだ。なつみは,これまでやったことがなかったが,結局,いづみのお気に入りのTシャツでおしめをどうにか作ろうとしている。ありがたいことに,ボビーは,なつみがいづみに蹴り払われるのをガードしてくれている。

今,みらいはミルクを静かに飲んでいる。なつみはみらいをロンドンへ連れていこうとしているので,いづみは笑う。なつみは,フライトの間みらいを寝かせるため,ミルクをたっぷりやって,大きなバッグにみらいを隠そうと計画する。しかし彼女は,みらいのパスポートの問題について忘れていた。とにかく,彼女は,みらいを世話するために,ロンドンに行かないでここにとどまることに決める。そして,コンパクトから聞こえてきた声のことをいづみに思い出させる。この人は,みらいの母かもしれないのだ。

もう一つの問題は,なつみが学校に行かなければいけないことである。しかしなつみは,学校にいる間,いづみがみらいの世話をしてくれることを頼りにしている。 いづみは,誰が赤ん坊の面倒を見るか,と言いながら,舌を出す。

その時,彼女たちはドアのベルが鳴るのを聞く。それは,隣に住んでいる,うわさ好きなおばさんの,花田さんである。きのうの夜,彼女は赤ん坊の声を聞いたので,来たのだ。いづみは,自分は独身で,赤ん坊などいないと,すぐに作り話をして,彼女の前でドアをバタンと閉める。そこには,学校へ行こうとしているなつみがいる。なつみはいづみに赤ちゃんを手渡すと,ボビーに,いづみが逃げ出さないよう見張って欲しいと言う。[いづみが赤ん坊と犬が嫌いなのを思い出して]そして,なつみは家を出る。

彼女のクラスメートは,彼女が非常に早く戻ってきたので,たいへん驚く。彼女はみらいについての話を全部彼らに話すところだったが,先生が戻ってくる。先生は,なつみが結局ロンドンへ行かないことについて,彼女の母から何も聞いていないことを,少し心配する。なつみは,ここにいることを許可してほしいと頼むので,先生は許可する。大介だけは,彼女が帰ってきたのをあまりうれしそうに見ていない。

家で,いづみは漫画にちょうど取り組むところである。しかし,みらいは這っていくと,彼女の足をくすぐる。いづみは声を出して笑うと,椅子から落ちてしまう。この音でボビーが寄ってきてしまい,いづみに向かってほえる。彼女がみらいに向かっておびえた顔をするので,その女の赤ちゃんは大きな声で泣き出す。いづみはみらいを腕に抱えると,赤ん坊のハート型で"MM"マークのロケットが鳴って点滅し始めるのを見る。

学校で,なつみが友達とバレーボールをしていると,コンパクトの鳴る音が聞こえる。それを開くと,中の小さな鏡には,泣いている赤ん坊の絵が映っている。なつみには,それが何なのかわからない。

[CM break]

彼女はその時,それは泣いているみらいのことかもしれないと思う。そこで,彼女はダッシュして,急いで家に帰る。家でいづみは,みらいを泣きやまそうと最善を尽くしている。しかし最後には,とうとう腹を立ててしまう。そこで,ボビーはほえながら,彼女の周りを追いかけ始める。うれしいことに,なつみは戻ってきてみらいを腕に抱え,いづみに,赤ちゃんをほったらかしにしてなに遊んでんのよ,と叫ぶ。

みらいは,まだ泣いていて,泣きやみそうにない。そこで,なつみは大介のプレゼントのオルゴールに気づき,開く。その可愛い音楽で,みらいはすぐに泣きやみ,ロケットの点滅が止まる。

--メモ: そのオルゴールは,EDのインストバージョンを演奏する。

いづみはなつみに,みらいが泣き出した時にそのロケットが鳴り始めた,と言う。それでなつみはコンパクトを開けて見るが,みらいの絵は消えていた。それで,コンパクトとロケットが互いにつながっていて,赤ちゃんに何かがあった時すぐに教えてくれるのかもしれない,と気づく。その時,なつみは休み時間が終わって授業が始まったことを思い出し,学校へ急いで戻るが,遅くて罰を受けてしまう。

家では,みらいは静かに眠っている。いづみは,こんな環境では仕事などできやしないと不平を言う。

そこで,彼女は透明な糸を付けたソーセージで,ボビーを誘惑することにする。彼女はトイレにボビーをおびき寄せ,ついにカギをかける。 そこでもう,彼女は家を去ることができる。彼女はまるで泥棒のように,トレンチコートを着ている中に,眠っているみらいを隠している。 しかし,彼女は知らないが,ロケットは再び点滅し始める。コンパクトも同じように点滅し,みらいに何かあったことをなつみに警告している。しかし,鏡には何の絵も映らないので,なつみには何が起きたのかわからない。

とにかく,彼女は出かけて自分で調べることにする。しかし,出ていく途中で校長に会うので,隠れなければいけなかった(彼女はまだ中にいるべきなので)。そして彼女が家に帰ると,家には誰もいないことに気づく。彼女はまさに希望を失うところだったが,ボビーがほえているのが聞こえる。彼女は,ボビーを放してやると,いづみの跡をつけるように頼む。

少し遠くでは,いづみは心配そうにしている。彼女は勤務中の警官の前を通過しなければいけないからだ。彼女の後ろからボビーの鳴き声が聞こえ,彼女の前で止まった時,なつみは到着し,彼女を止める。

家に戻ると,なつみは,いづみがみらいを(恐らく警官へ)渡したがっていたことで,大声を上げる。いづみは,なつみがみらいの世話をするのは構わないけど,自分まで巻き込むのはやめて,と言い返す。なつみは意地悪にも,いづみは住んでいたアパートから追い出されたんだと母が言ってたから,なつみの家に静かに留まるか,すぐに出るかのどちらかだ,と答える。

これを聞いて,いづみは怒る。そこで,彼女は受話器を取ると,ロンドンにいるなつみの親に連絡しようとする。なつみはおばさんを止めるために,彼女の前腕を噛む。彼女たちはその時,「プロレス」風にかなり真剣に戦い始める。 コンパクトが床に落ちて開くと,同じ女性の声が聞こえてくる: 「もしもし,もしもし,聞こえますか?誰?そこに誰かいるのね。返事をして,お願い!」

なつみは,コンパクトを拾って答える:「もしもし,こちら水木なつみです。あなたはだれですか?」その時,その女性は答える:「何ですって!わたしも水木なつみです!」なつみはそれを聞いてぞっとする。

なつみ
ねえおばさん,いったい誰なの?どうしてあたしと同じ名前なの?おばさんは赤ちゃんのお母さんなの?
女性の声
赤ちゃん……赤ちゃんがいるのね。無事なんですね。
なつみ
大丈夫よ。元気。ほら。(なつみは,みらいにコンパクトを手渡す。みらいはそれで「話す」)
女性
(ため息)よかった。
男性の声
わたしは,赤ん坊の父親だ。なつみちゃん,君のことをもっと詳しく教えてくれ。
なつみ
くわしくって?
いづみ
自己紹介しろってことよ。
なつみ
ああ,そういうこと。あたし,夢ヶ丘小学校,4年2組の,水木なつみです。
男性
何だって?夢ヶ丘小学校,4年2組?
女性
だったら,もしかして,担任の先生の名前は,大川先生じゃ……?
なつみ
そうよ,大川先生よ。でもおばさん,どうして知ってるの?
男性
どうやら,赤ちゃんは,未来から過去へタイムスリップしてしまったようだ。
なつみ/いづみ
(ぼうぜんとする)タイムスリップ???
男性
こっちは西暦2007年,時間を飛び越えてそっちへ行ってしまったんだ。
いづみ
2007年???
なつみ
うっそー???
女性
なつみちゃん,わたしは15年後のあなたなのよ。
なつみ
ええぇっ????
男性
戻る方法は,何とか考える。それまで,赤ちゃんを頼む。それから,赤ん坊のことは絶対,秘密にするように。
なつみ
(うなずく)
女性
なつみちゃん,あなたは過去のわたしなのね。ということは,……わあ!もう時間がないわ。赤ちゃんをお願いね!
なつみ
ちょっと待って!ねえ!おばさん!おばさん!!

しかし,彼女の声は,最後に発生した雑音と共に消えた。

なつみは,みらいをじっくり見ると,赤ん坊の髪を留めている,ピンクの輪を見つける。彼女は,それを去年作ったが,なくしてしまい,どこにいったのかわからなかったことに気づく。だから,みらいは本当に彼女の15年後の赤ん坊かもしれない。

彼女は今,みらいの世話をすることを堅く決心する。しかしいづみは,未来からの赤ん坊が現在にいるということが,歴史を変えてしまうかもしれない,と考える。そしてみらいの将来のことや,結婚のことなどを考える。

なつみは,赤ちゃんの名前を聞くのを忘れたことを思い出す。しかし,なつみが母なのだから,自分で選ぶことにする: 「そうだ,未来から来た赤ちゃんだから,みらいちゃん!」 赤ちゃんは,彼女の選んだ名前を聞いてとても喜んでいるようだ。

夜,みらいが眠っている間,なつみは日記に,父の会社にロンドンへ行かないことを話して,ビックリされたということを書く。そして明日,ずっと日本にいたい,と,母に電話をかけて話すことにする。

「信じられる?あたし,まだ10歳なのに,ママになっちゃった!」

P-chan 2nd rev. 1994 11/28

Japanese version: translated by Kan-chan 1996 12/25 17:40

(Courtegy by P-chan. Merci!)