後悔公開講座
私は男だけど、少女漫画ってどうやって買うの? どんな種類があるの? どんな店がおすすめ?などなど、おたく一年生の皆さんのご質問にどしどしお答えいたします。
それでは、自称明るいおたく志望者Kan-chanが、知ったかぶりの知識をひけらかしてお答えいたします。
【問題】
男のコだって、いつかは読んでみたい少女漫画。でも作品に触れる機会が少ないと、はじめの一歩(幕之内IPO君ではない)がなかなか踏み出せないもの。さてどうする?
【解答】
間違っても2番をやっちゃいけません。変態だと思われます。こういうのは、お話の世界で鑑賞して楽しむだけにとどめておきましょう。
1番も、例えば全7巻中の4巻目か5巻目を取ってしまって、話のストーリーに付いてけなくなる可能性大なのでやめときましょう。
3番は間違ってはいないのですが、何しろ場所を取って目立つし、それが刺激となって家族の反対を受けないか心配です。その問題が特にないとか、自分の姉妹と一緒に少女漫画雑誌を読んでる場合は、本当はおすすめなのですが。
というわけで正解は4番です。少女漫画と一口に言っても、リボンにフリルにお目目ぱっちりのラブリーな漫画ばかりが少女漫画ではなく(「ちびまる子ちゃん」がいい例です)、ストーリーも絵のタッチも千差万別です。自分が「これだ!」と思う作品に巡り会うまで、とにかくいろんな作品に触れてみましょう。
【問題】
少女漫画はどこで買えばいいの?
【解答】
結論から言うと全部正解です。ただし少女漫画が売られているならばの話ですが。コンビニでは少女漫画雑誌はよく売られてますが単行本はあまり見かけません。そんな場合は素直に書店に行きましょう。古めの作品なら、古本屋の方が断然安いのでチェックしましょう。
なお、初心者には4番よりも、バイト店員がコロコロ入れ替わるような(?)3番がおすすめです。5番は同士が多い店なので、少女漫画の気恥ずかしさはあまり感じないながらも、おたくに混ざるのが恥ずかしいという人は、慣れるのに時間がかかるかも……?(でも慣れてしまえば種類も豊富で便利ですが)
【問題】
少女漫画は幾らくらいで買えるの?
【解答】
2番が正解です。ただし定価での話です。古本屋に限って言うなら1番も時々ありますし、そこまで極端でなくとも一冊100円の本はザラです。
少女漫画は月刊誌連載が多いせいか10巻以下の作品ばかりですから、3番になってしまうことなどまず考えられません。「ガラスの仮面」みたいに四十数巻出てる作品も例外的にありますが、ボーナスがスッカラカンはないでしょう。
【問題】
初めて少女漫画を買いに行くときの服装は?
【解答】
間違っても1番、2番をやっちゃいけません。変態だと間違われます。
3番の典型的なおたくファッションは、本当にやってる人の方がめずらしいと思うので却下。
4番って受け狙いですか?
5番も受け狙い? 別に構いませんよ。でもペンキ汚れ一つ無い、ノリのきいた作業服というのは、かえって恥ずかしいですよ(普段はホワイトカラーだというのがバレバレ)。
というわけで正解は6番と7番。いずれにせよ、清潔感のあるファッションを目指しましょう。
【問題】
お目当ての作品を手早く見つけるコツは?
【解答】
間違っても1番をやってはいけません。怪しい人だと間違われます。
また、3番は勇気があればの話です。怖いもの知らずのチャレンジャーは是非挑戦を。
理解ある人がいるならば、2番は非常におすすめですが、不可能な場合の無難な線は4番でしょう。ちょうど少年漫画でもジャンプ・マガジン・サンデー連載作品で背表紙のマークが違うのと同じで、少女漫画も出版社や連載誌の違いによって背表紙のマークが違っています。次に、書店ではほとんどの場合作者名の五十音順に並んでいるので、作者名を覚えておくのは非常に重要です。
【問題】
お目当ての本をある棚の周りには女のコがたむろしてる。さあどうする?
【解答】
1番や2番をやってみたいって? 別に私は止めませんよ。でも「何あの人、ちょっとおかしいんじゃない?」と後ろ指を指されてしまっても知りません。
我慢強い人や気の弱い人は3番でもよいでしょう。しかし待ちきれなかったら4番です。おどおどせず堂々と、何でもないかのように簡単に「ちょっとすみません」と言えば、何事もなく事が運ぶものです。
【問題】
「ラッピングしますか?」と言われたら?
【解答】
1番や2番は、やめときましょう。バレバレです。いちいち言い訳する方が、かえって怪しい。もし聞かれても4番のように簡単に断れば、すんなり事が運びます。
でも正解は5番です。この21世紀にもなって、男が絶対少女漫画を読まないなどという時代ではないのは、店員も十分知っています。それに、そもそもその本を本人が読むのか他人が読むのかなど、店員は興味ないことです。ただ事務的にレジ打ちをするだけです。ですから普通は、こちらからラッピングをお願いしない限り聞かれることはありません。
3番をやってみたいって? いいですよ別に。
【問題】
家には他の家族が。さて保管場所は?
【解答】
家族の反応が未知数のうちは、1〜4は避けておきましょう。6番のように、とりあえず「外から見えない場所」に置いておくのが無難。
腹を立てられたり、破かれたり、勘当されたりすることがわかっていながら、部屋に少女漫画を山積みにしたり、さくらちゃんの大きなポスターを貼ったりする理由がどこにあるでしょう。堂々と置いていい時といけない時を見極めなくてはいけません。
多くの場合、鍵を掛けて隠す必要まではありません。外から見えないというのが一番重要です。
「家に他のお客さんがやって来た時、少女漫画キチガイの息子がいることがバレたらどうしよう」みたいな不安は、我々からしたら全く馬鹿馬鹿しい不安ではあるけれど、とりあえず理解を得られるまでの間は、こちらが少し譲歩してあげて、その不安を少し解消してあげましょう。
なお、私の経験から、5番も実は有効な手段です。「少女漫画しか読まないのは許せないけど、たまに読む程度なら許せる」という人も結構多いもの。私は元々漫画をほとんど所持しておらず、初めて少女漫画収集に熱中し出した頃は少女漫画ばかりしか所持してなかったため、さんざん誤解されましたが、後に、私が実は「少年マガジン」をよく買ってたことや、「巨人の星」など少年漫画も結構集めてたことが家族にもバレ、また「言っても無駄」とあきれられたこともあってか、今はあまり言われなくなりました。
とにかく「家族の誤解を解くのは二の次でよい、まずは安心させろ」。これに尽きます。まず安心すれば誤解を解くのも楽ですが、逆に誤解を解いて安心させるって結構大変なものです。
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