懐かしのオーディオ用語辞典


あ行

アームリフター
スイッチ操作でレコードのアームを上下させる装置。アームリフターがある場合は使った方がいい。手でアームを降ろすよりも傷を付けにくい。
アダプター
レコードの世界では,45回転盤用のアダプターのこと。レコードプレーヤの中央にセットする,あの小さな円盤のことである。
エアチェック
ラジオ放送を録音すること。ラジオ放送の録音で自分のテープを作ってた人は多いはず。FMレコパルなんかに赤鉛筆で印を付けといて。
エルカセット
オープンリールと同じ6.3ミリ幅のテープが,普通のカセットよりひとまわり大きなハーフに納められている。カセットの倍のテープスピードと音質はよく,切り張り編集も可能という触れ込みで発売されたが,すぐに姿を消した幻のカセット。

か行

片面
シングルレコードには,B面の意味でこう書かれていることがある。CDシングルで言う「c/w」のこと。

さ行

サファイア針
LP・EPレコード用針。うろおぼえだが,耐久時間は300-400時間くらいだったと思う(未確認)。
針圧
レコード針の先にかかる重み。軽すぎると針が飛んで傷が付きやすく,重すぎてもまた傷が付きやすいので,適切な針圧にする。
スタイラス・クリーナー
レコード針を掃除するためのもの。専用のクリーニング液にブラシを浸し,アームの根元→先方向の一方向にブラシを動かして掃除する。
ストロボ
レコードプレーヤのターンテーブルの側面に2段あるいは4段ある模様。蛍光灯の下で見た時,模様が止まって見えれば正常な回転数である。
ソノシート
薄いプラスチックシートにプレスしたレコード。片面録音のものや両面録音のものがあり,普通は33 1/3回転。耐久性は普通のレコードに劣るが,書籍や雑誌の付録に使われた。

た行

竹針
SPレコード用の針。鉄針よりもマイルドな音が出るらしい。すぐ先がなまるので,一回ごとにカッターで先をカットして使う。戦時中鉄は軍事用に回されたため,竹針が使われたという。
ダイヤモンド針
LP・EPレコード用の針。最近はSPレコード用のダイヤモンド針もあるらしい。最大1000時間(理論値であり、実質的には400時間で交換した方が良い)の長寿命。
鉄針
SPレコードに使われる針。一回ごとに交換するのが原則だが、実際には針先がなまってなければ3〜4回使われたり、やすりで削って再利用されることもあった。
ドーナツ盤
EPレコードのこと。中心の穴が大きく,ドーナツの形に似ていることから。なお中心の穴が大きいのは,ジュークボックスの規格によるものらしい。

な行

は行

ま行

や行

ら行

立体放送
ステレオ放送のこと。一時期,AM2波を使ったステレオの実験放送も行なわれた。受信機を2つ用意し,片方をNHK第一放送,もう片方をNHK第二放送に合わせるというもの。しかしステレオ放送が本格的に始まったのはFMステレオ放送が始まってからである。
レコードクリーナー
レコード表面のチリを掃除するための,黒板消しに似た形状のクリーナー。レコードの溝に沿って拭く。
レコードスプレー
レコード表面に付着したゴミを取るスプレー。表面に吹きかけてからレコードクリーナーで拭く。なおレコード中心のレーベルが紙ではなく直接印刷の場合,スプレーの溶剤(アルコール)でインクが溶けることがあるので注意。

わ行

英・数字

3モーター
テープレコーダで,キャプスタン・テープ送り側軸・受け側軸の3カ所に3個モータを使うこと。こんなのは高級機種で,普通は1モーターか2モーター。
38(サンパチ)・2トラ
オープンリールテープをテープ速度38cm/s,片道2トラックで録音すること。高音質が求められる録音に使われる。
45/45マイクログルーブ方式
レコードの溝にステレオ信号を記録する方式。最初は垂直方向+水平方向の波で記録する方式も提案されたが,斜め45度の溝のそれぞれ両端に左右の信号を記録するこの方式の方が優れていたため,こちらが採用されたという経緯がある。
4チャンネル録音
左前・左後・右前・右後の4方向の音を録音する方式。2チャンネルのステレオに比べ臨場感が増すという。
オープンリールテープに4チャンネル記録する方式,レコードの両溝に(前+後の信号)+(前-後の信号をFM変調したもの)を記録する方式(CD-4),その他にもソニーのSQ方式(斜め45/45度の動きに加えて、左方向と右方向に回転する動きを加えた方式らしい)、RM方式などさまざまな方式が乱立した。規格の不統一故,結局滅んでしまった幻の方式である。
8トラック
カートリッジに入ったエンドレスカセット。テープ幅はオープンリールと同じ6.3mmで,8トラックに分割して使われる。ステレオor音声多重4チャンネル,あるいはモノラル8チャンネルの構成。テープの始まりにはアルミテープが貼ってあり自動的に検出するようになっている。一時期カーステレオやカラオケテープに広く用いられた。
CD-4
4チャンネル録音レコードの一方式。いろいろ乱立した方式の中では,一番普及したのではないかと推測する。現に今でも時々CD-4方式の中古レコードはよく見かけるが,他方式のものはまず見かけない。
レコードの両溝に、〜15kHz位までの(前+後の信号)+20〜45kHz位までの(前-後の信号を中間周波数30kHzでFM変調したもの)を記録する。RM方式やSQ方式などのマトリックス方式とは異なり,原理的には忠実に各チャンネルの信号が復元される。また従来の2チャンネルステレオのプレーヤでもそのまま再生できる互換性も兼ね備えている。しかし高周波信号を拾うため、シバタ針・ラインコンタクト等45kHzくらいの周波数特性のある針が必要(以前、楕円針と書いてましたが間違いです。楕円針は20kHzくらいまでしかダメです)。
EP
一分間45回転のレコード。通常は17センチのサイズで,主にシングル盤として使われる。中央に直径約38mm(実測)程度の穴が空いている。その形状から「ドーナツ盤」とも呼ばれる。通常のプレーヤで再生するにはアダプターが必要。
LP
一分間33 1/3回転のレコード。17センチ、25センチ、30センチの3種類あり,17センチは主にミニアルバム,25センチと30センチはアルバムとして使われることが多い。SPやEPに比べ溝が細かい。片面の録音時間約25分(30センチ)。
(豆知識1)普通のLPアルバムをカセットテープに録音する時、46分テープを用意すればほとんどの場合用が足りる。MDだと帯に短したすきに長し。
(豆知識2)25センチ盤はSPの名残なのだろうか、古めのレコードで時々見かける。25センチに対応していないオートプレーヤでは、マニュアル動作で針を下ろす必要がある。
SP
一分間78回転のレコード。25センチと30センチの2種類あった。シェラックで作られていて,厚みもEPやLPより幾分か厚いため,重量感を感じる。片面の録音時間が約3分半程度のため、SP時代の流行歌はこの録音時間に入る程度の長さで作られた(ビートルズなどEP初期の曲が大概短いのは、SPからEPに変わったばかりの時代だったのでSPの名残である)。EPやLPの登場後姿を消した。

戻る

Copyright (c) 1997-2000 Kan-chan