レトログッズの資料室


安全かみそり

[安全かみそり] [安全かみそり]  最近の若いモンでも「封筒にかみそりの刃を入れて送って嫌がらせする」という言葉は知ってるかもしれませんが、その「かみそりの刃」の実物を見たことのないという人は意外と多いかと思います。
 左の写真中、左がかみそり、右の油紙の上に乗っているのが替え刃で、替え刃をセットして使います。 右の写真のように、下のねじを緩めると、かみそりのてっぺんが開くので、そこから替え刃を交換できるようになってます。
 交換する時、刃が剥きだしになっているので、気を付けないとちょっと怖いです。 カッターナイフの刃の交換なら片刃ですが、かみそりの刃は両刃なのでよけいです。
 なのにどうして「安全」かみそりって言うかって?  あれが発明されたのは、床屋さんの使うようなかみそりしかなかった昔のこと、肌まで深く切ってしまわないようガードが付いたというだけでも「安全」だったのです。



森永ミルクキヤラメル

[森永ミルクキヤラメル]  現在復刻版が出ています。この写真は復刻版のものです。
 裏に書かれている文章は以下の通り:
本品は當社化學試驗部にて檢定したる砂糖水飴練乳バター
牛乳及數種の滋養品に芳香を加味して調製したるものなれ
ば極めて消化よく滋養豐富なり常に用ふれば身体の疲勞を
恢復し咽喉を整え胃腸を調和し且根氣を増す故に愛兒に與
ふれば其發育を助長し身体を強健ならしむ 各位日々の御
愛用は當社年來の主張たる國産獎勵と輸入防遏の目的を達
する次第に付尚一段の御同情を以て御愛用あらん事を懇望す

現代語訳:
本品は当社化学試験部にて検定した砂糖、水飴、練乳、バター、牛乳および数種の滋養品に香りを加えて調整したものですので、非常に消化よく滋養も豊富です。いつも食べれば身体の疲労を回復し、のどの調子をよくし、胃腸を整え、しかも気力を増すため、愛児に与えればその発育を助け身体を強健にします。皆さんが毎日ご愛用くだされば、当社が年来主張している国産奨励と輸入防圧(国産品を奨励し輸入を防ぐ)という目的を達するため、なお一層の思いをもってご愛用くださることをお願いします。


プラッシー

[プラッシー] [Plussy] [新プラッシー]  お米屋さんに行くと必ずビンを見かけたあのプラッシー。
 残念ながら現在は昔のタイプのビンのプラッシーは製造中止しているらしいです。 また、つい最近まで、缶のもの(写真左)はたまに見かける程度でした(あるお米屋で見かけて急に懐かしくなったので、急いで中に入って買ってきたものです)。
 最近、右にあるようなリニューアルされたデザインで広く出回り始め、だいぶ入手しやすくなりました。350ml缶の他にも、新しいビン(昔のビンとは全然違う)の2タイプあるようです。
 オレンジ飲料としてはクラシックでオーソドックスな味です。



仁丹

[仁丹(現在のもの)]  これは昔のラベルではなく現在のものですが、あえて取り上げます。 というのは、今では仁丹の愛好家がだいぶ減っているような気がするからです。 あの薬草臭いにおい、私はとっても好きなのですが、今では「仁丹のにおいのするオジサンはイヤ!」という反応になってしまってるみたいですね。 ちょっと残念です。

 山本有三の「路傍の石」や吉屋信子の「花物語」には「宝丹」なる清涼剤が出てきますが、こちらは名前は似ていても別の薬ですからお間違いなく。



丹頂チック

[丹頂チック]  昔の整髪料です。 現在はマンダム(以前は丹頂という名前だった)から出ていて、この写真は現在売られているものです。 今でも整髪料コーナーの片隅に置いてあることがありますが、昔の栄光はどこへやら。 ほとんど売れていないみたいです。
 「チック」と言っても現代人にはほとんどなじみがないでしょう。 簡単に言うなら「固形のり」状の整髪料です。 今で言うスーパーハード整髪料として使われました。 ドライヤーなどなかった昔は、リーゼントなど髪をガチガチにキメるのには、丹頂チックが使われたらしいです。
 私も丹頂チックを試しに使ってみました。 なるほど、かなりかためにセットできます。 しかし、においがだいぶキツいので覚悟を!  古くさいラベンダーのにおいで、私もこのにおいには、ちょっと閉口しました。

 蛇足ですが、「〜チックかつ丹頂チック」という駄洒落もたまに耳にします。 例えば「ロマンチックかつ丹頂チック」など。 オヤジギャグ通で知らない人はモグリだな。(勝手に決めてる(笑))

 さらに蛇足ですが、丹頂チックは他のチックや固形のりや口紅のように回して出すのではなく、(工事現場で使うコーキングのように)底から押し出して使います。 それで、出し過ぎに注意。 出し過ぎると元に戻りません。 先日の「どぅーなってるの!?」で、子供時代に丹頂チックをいたずらで出し過ぎてしまい、指で押して戻そうとしたら指の跡が付いて親父さんに怒られた、なんて話を小倉さん(それともゲストだったっけ?)がしてました。

 同じマンダム(旧社名:丹頂)からは「丹頂ポマード」も出ていましたが、こちらは丹頂チック以上に入手困難です。残念。



竹のものさし

[竹のものさし]  竹のものさしといっても、小学校の算数で使う30センチのものさしや1メートルのものさしは、あまりにもありふれているので、ここでは珍品として一尺のものさしを取り上げます。
 同じ一尺と言っても、「曲尺(かねじゃく)」と「鯨尺(くじらじゃく)」の2種類あります。 前者は大工さんの使うものさし、後者は和裁で使われるものさしです。 曲尺の一尺=鯨尺の八寸(0.8尺)=約30.3cmです。
 右の写真は曲尺で一尺のものさしですが、スキャナからはみ出てしまったので途中までしか写っていません。 ご堪忍を。



万年筆

[プラチナ万年筆]  筆記具の王様万年筆。 かつては、入学祝いの贈り物の定番でもありました。 またパーカー、モンブラン、ペリカンなどを持っていることはステータスシンボルでもありました。
 しかしボールペンに押され、万年筆もあまり見かけなくなりました。
[プラチナ万年筆のペン先]  この写真は私が今でも愛用しているプラチナの万年筆です。 下にある青いプラスチックの筒はインキカートリッジで、インキの補充用です。 ペン先の拡大写真も載せておきます。



パンチカード

[パンチカード]  コンピュータ用のパンチカードです。 上にFORTRANやCOBOLなどのステートメントを一行分印刷する欄と、パンチャーで下の欄に文字コードに相当する穴をあける欄があります。 プログラムの行数分カードを用意したら、パンチカードリーダーで読みとります。
 パンチカードを保管する箱なども昔ありました。 ちょうど図書館の蔵書目録のカードみたいに、引き出しに整然と並べられるわけです。 間違って中身を床にぶちまけてしまうと、もう大変。 でもその時でももう一度並べ直しやすいように、引き出しに立てて並べたカードを、上からマジックで斜めの線を引っ張ったものでした。



クイズ

[これは何でしょう?]  これ、な〜んだ?

正解は、ここの上にマウスカーソルを動かせば出てきます。



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