会社・事業者を狙った悪質商法


 会社や個人事業主を狙ったセールスもいろいろあります。私が経験したり話に聞いたものの中からいくつか紹介します。


投資のセールス

 穀物相場みたいな、あの類です。

 あなたは投資というものを経験したことがあるでしょうか。素人なのに、セールストークに押されて投資を始めてしまうのは、とても危険なことです。にわか投資家が、プロの投資家に勝てるわけがありません。何百万、何千万円を失っても構わないというのであれば止めませんし、結局はそういう落ちになるのが関の山ですが。


融資のセールス

 しばらく前、ノンバンクの日栄が脅迫的な取り立てをしていたというニュースは、まだ皆さんの記憶に新しいでしょう。日栄がテレビのニュース番組のスポンサーについていた頃と、その事件が発覚した後のテレビ局の反応のあまりの変わり様には驚きました。

 「融資」の電話とは、ぶっちゃけて言えば会社向けのサラ金みたいなものです。資金繰りがうまくいっているなら、わざわざそんな高利なところを選んで借りる義務はないし、「借りて事業を拡大」という文句に惑わされないこと。資金繰りがうまくいってなくても、とにかく高利なので注意、注意。


電話帳広告

 NTTのタウンページ広告料金と錯誤させて、発行部数の少ないマイナー電話帳広告の料金を取る手口です。こちらのページに詳しく載せています。


雑誌の取材

 「おたくのような、新しく事業を始めた会社を取材したい」という電話がかかってくることがあります。最初のうちは、掲載料金がかかるなんて一言も言いませんから、だまされないように。


新聞広告

 新聞の広告代理店を名乗るところから、地元新聞の広告に掲載しませんか、という電話がかかってくることがあります。悪質商法ではないかもしれませんが、もし掲載したくないならすぐ電話を切ること。「なぜ掲載しないのか」「どこに不満があるのか」「いくらに下げるから載せろ」だのと、うるさいの何の。


資格商法

 「○○の資格を取らないか」という電話も要注意です。何十万もする教材を買わされた上、契約解除しようとすると脅されたり、法外なキャンセル料を請求されたりします。


傾向と対策

 電話で来るセールスについては特に、タウンページに載り始めたばかりの頃によくかかって来ます。つまり新規に事業を始めた人がいいカモとして狙われているのです。また、会社を移転したり、名称を変更した時も、新しい会社かと勘違いして電話をかけてくることがあります。

 セールスの電話は普通「社長さんいらっしゃいますか」とか「代表者の方はいらっしゃいますか」と言ってきます。お得意さんでもあるまいし、初めて電話するのに、直接社長を呼び出す人なんてどこにいるでしょうか。特別な例外を除けば、ないのが普通ではないでしょうか。

 ですから、見ず知らずの人に電話で社長さんを呼び出すよう言われたら、まずは「どういったご用件でしょうか」と聞き出すことです。相手は大概、投資とか融資とか正直に答えてくれます。そうしたら、「そういったお話はお断りしています」と答えて、一方的にガチャンと電話を切る。これが一番効果的です。

 また、悪質商法やアングラな金融の世界については、本やインターネットの情報等から、あらかじめ学んでおくべきだと思います。活字が苦手なら、せめて漫画の「ナニワ金融道」くらいは読んでおきましょう。


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