78回転レコードのレーベル


ニッポノホン(現・日本コロムビア?)のレーベルです。

 英語教材のレコードです。恐らく郵送の便宜を図ってでしょうか、厚みは半分くらいしかなく、また7インチくらいの大きさしかない、小さくて軽いレコードです。
 軽量レコードとは言え、普通の78回転盤と同じくシェラックでできているので、落とすと確実に割れます。

 「富士音盤」とありますが、戦時中に敵性語追放のため、キングレコードに代わって用いられた名称と思われます。
 ちなみにコロムビアは戦時中「ニッチク」レーベルで出ていたそうで、その当時の盤も時々見かけます。



 時には、このようなピクチャーレーベルも出ました。私のお気に入りの一つです。

 童謡「茶目子の一日」、昭和8年。
 音声をラッパから直に吹き込み、ラッパの先の針でカッティングする、ラッパ吹き込みによる録音は、昭和初期にはマイクを使う電気録音に取って代わられました。
 声を張り上げるような歌い方だけでなく、マイクを使ってささやくような歌い方もできるようになりましたし、ピアノのような繊細な楽器もより音質よく録音できるようになった、録音の一大革命でした。
 電気録音黎明期は、コロムビア盤ではELECTRICAL PROCESSあるいはViva-tonal Recording、ビクター盤ではOrthophonic Recordingの文字がレーベルに書かれているのが特徴です。
 電気録音は他にも、マイクを複数台置いてミキサーで音量調節できるようになったのも利点ではありましたが、テープレコーダーは当時ありませんでしたから、演奏を直接レコードにカットする、一発勝負の世界でした。


 「子鹿のバンビ」は、何と78回転レコードの時代からある歌だったんですね。 ご存じでしたか?









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