さあ、「無職」「引きこもり」の次は「三十路で独身」が差別される時代が来るぞ(3/4)

2004/09/14

まず、小学生の頃にファミコンゲームを経験した「ファミコン世代」だから結婚しないのだ、などというトンデモ理論はきっと出るに違いない。「ファミコンとは、テレビスクリーンの仮想空間に自分を投影する遊びだ。だから“ファミコン世代”は、仮想空間での人付き合いしか出来ず、現実に生きられない人が多いのだ」、と。いかにもテレビゲームの苦手な中高年や、テレビゲーム嫌いの人々が喜んで飛び付きそうな仮説である。しかし私ははっきり言おう、この考えは完全に「ダウト」であり、むしろ事実は逆である。ファミコン世代は、ファミコンに熱中していた人ほどむしろ友達が多いものだった。私はファミコン世代なのに家にファミコンを含めテレビゲーム機が一切なく、級友とも話が合わずにとても苦労した経験がある。しかしファミコンで遊んでいた級友たちは、ゲームの話題をきっかけに会話が弾んでいたものだし、友達の家にお邪魔してゲームをやったり、ゲームカセットを交換したりと、まさに現実社会での人付き合いの潤滑油としてよく作用していたのが、むしろ正しい現実なのである。

次に、青少年時代にギャルゲーを経験した「ギャルゲー世代」とか「美少女ゲーム世代」、ないしは有名なゲームの名前を取って「ときメモ世代」なんて名前が付けられて、「現実の女の子ではなく、バーチャル世界の理想の女の子に恋をする世代」うんぬん、というトンデモ理論も出るかもしれない、というのは考え過ぎだろうか。これももちろんダウトである。ギャルゲーは我々の子や孫の世代にはメジャーになるかどうかはわからないが、少なくとも我々の世代にはあまり広く普及しているとは言い難い。飽くまでもマイナー、ニッチな存在、“おたくだけが楽しんでいる”と言われるような存在である。その一部だけで全部を語られても困る。

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